雑記

燃費がいい道が燃費がいいとは限らない

タイトルだけ見るとちょっと分かりづらいですが、単位を付けて誤解のないように書き直すと、

燃費[km/L]がいい道が燃費[L]が良いとは限らない

です。私の実体験を下に書きます。

田舎町に住んでいて、日常の足として車が欠かせません。こどもたちの通園・通学、仕事場への移動、買い物、などなど車に依存しています。職業柄、燃費計[km/L]は非常に気になります。

通勤で、A地点とB地点を往復するとして、その間にはαルートとβルートがあるとします。αルートを通ったほうが車の燃費計[km/L]の数値が良くなり、ときどきβルートを通るとやはり燃費計[km/L]の数値が下がります。αルートを使って通勤するべきでしょうか。移動の所要時間もそんなに変わりません。

ここに落とし穴があるんですが、燃費計は[km/L]を表していて、つまりガソリン1[L]で走ることができる距離[km]を測っています。燃費計の数値自体は、

  • 起伏が少なく平坦な道
  • ストップ&ゴー(一時停止や赤信号による停車と発信)が少ない道
  • ある程度の速度で止まらず走行できる高速道路・自動車専用道路

などでは良くなります。αルートはまさにそんな感じの道です。逆に、βルートは、田舎町なので信号こそ少ないものの、上り坂下り坂が交互に現れる山中を通る道です。

では、タイトルにも示したように、燃費[km/L]が良いαルートが、なぜ燃費[L]がいいとは限らない=βルートより燃費が悪い、となるのでしょうか。今まで一切情報を出していませんが、答えはそれぞれのルートの道のり[km]にあります。

私の通勤時の実測値とは少し違いますが、具体的な数値を出して考えてみます。

  • αルートで往復すると、燃費計は20km/Lになります。道のりは23kmです。
  • βルートで往復すると、燃費計は19km/Lになります。道のりは20kmです。

さて、それぞれで消費する燃料[L]を計算してみます。道のり[km]を燃費計[km/L]で割れば、実燃費[L]が計算できます。

αルートの燃費計算

\[ \frac{23[km]}{20[km/L]} = 1.15[L] \]

βルートの燃費計算

\[ \frac{20[km]}{19[km/L]} = 1.05\cdots[L] \]

よって、βルートのほうが、0.1[L]少ないガソリンで往復できます。

私はゲーマーなので、なんとなく車の燃費計[km/L]の数値が良いと嬉しいのですが、燃費計だけでなく、実際に移動した距離も加味しないと、余計に燃料を使っていた、という落とし穴にはまります。(え? 燃費[L]を気にすれば、CO2排出も減らせて貯金も増えるんですか?)

同じ道で、燃費[km/L]が良くなる走り方を追求するのは意義があるのですが、燃費計[km/L]の数値がいい道に騙されないようにしようと思いました。やはり距離が短い道であったり、短い時間で目的地につく道は燃費[L]が良くなる傾向がありますよね。あたりまえかもしれませんが。

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